会社の規模に関わらず、IT化・デジタル化が求められています。でも、何から始めれば良いでしょうか?まずは、会社のIT/デジタル化に必要とされる、ITインフラについて紹介します。
ITインフラとは
社内のIT化を進めるために必要な「ITインフラ」とは?
生活を支える基盤として水道、電気、道路をインフラと呼ぶように、情報技術(IT)を支える設備・施設のことを「ITインフラ」と呼びます。
ITインフラは、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、データストレージ、セキュリティ対策、サービスなど、多くの要素から構成されます。
ITインフラの導入は、企業の効率性や競争力向上に直結する重要なプロセスです。
会社のIT化に必要な設備
会社のIT化には、ITインフラが必要です。
ITインフラを構成する一般的な要素・設備は下記の通りです。
サーバー
サーバーは、ITインフラの中心的な役割を果たす設備です。特定の機能を提供するコンピューターのことで、イメージとしては、大きく高性能な書棚や倉庫のようなものです。
サーバーの導入には、自社の建物内に設置・運用する企業や、レンタルサーバーや、クラウドサーバーを活用して、自社にサーバーを立てない方法があります。
ネットワーク
ネットワークは、サーバーやパソコンなどの機器同士をつないだり、インターネットに接続するための通信技術を指します。
会社内で閉じたネットワークを敷くものを LAN(Local Area Network)と呼び、遠く離れたLAN同士をお互いにつなげたものをWAN(Wide Area Network)と言います。
ネットワークが無ければ、他とつながることが出来ません。
ストレージ
ストレージは、データを保存する装置です。
身近なものとしてSDカード、USBフラッシュメモリ、ハードディスクや、Googleドライブもストレージに含まれます。
外部にストレージを置くことによって、データが消えないようにしたり、大量のデータを保存することが出来ます。
ソフトウェア
ソフトウェアとは、物理的な装置(サーバーやパソコン)を動かすためのプログラムの集合体で、OSやミドルウェアがあります。
OSは、サーバを動かす上で必須なソフトウェアです。
ミドルウェアは、アプリケーションとOSの中間的な処理を行うソフトウェアです。
どちらも、普段の業務からは見えない部分になりますが、システムの安定性を実現するための大切な役割をもちます。
従業員が使用する機器
従業員が業務を行うための機器として下記が上げられます。
パソコン、タブレット、プロジェクター、プリンター、スキャナー、デジタルカメラ、ハードディスクなど
ITインフラの大事な要素
セキュリティ対策
ITインフラのセキュリティは、重要な情報やデータを保護するために不可欠です。総務・経理・営業・製造・物流・顧客など、社外に漏洩できない大事なもの、会社の財産である、あらゆる情報の保護・保守を行います。
セキュリティはもっとも大事なポイントになります。
快適性
ITインフラの快適性は、従業員の業務効率や満足度に関わる重要なポイントです。高速で安定した動作の実現が不可欠になります。
最新のパソコン、ソフトの使用、効率を上げるためのネットサービスの利用などの検討が必要です。
事業継続対策
地震などの災害やトラブルなどの障害に備えることが、会社の財産を守るためにも重要です。
定期的なバックアップと復旧プロセスが必要になります。会社への損失を最小限に抑えられるように対策をすることが重要になります。
拡張性・容易性
ビジネスの成長に伴って拡張できる柔軟な環境や、運用などの容易性もポイントになります。
社員が増えた場合や、処理負荷がかかった場合、レスポンスが低下した場合など、拡張性が必要になります。
まとめ
会社のITインフラに必要な設備は、会社の規模や業務の内容で、設置・管理されます。
ITインフラの設計と運用には、専門知識が必要で、セキュリティを含む、幅広いインフラ構築作業を行うのは難しく、会社のITインフラを構築してくれる会社にお任せすることをお薦めします。
備考:ITインフラに関わるエンジニア
ITインフラに関わるエンジニアにはさまざまな専門性があります。以下に一般的なITインフラエンジニアを一覧で上げます。
ネットワークエンジニア: ネットワークの設計、構築、管理に従事するエンジニア。ルーティング、スイッチング、ファイアウォールなどのネットワーク機器やプロトコルに精通している。
システムエンジニア: サーバー、ストレージ、仮想化などのシステムインフラストラクチャを設計、構築、管理するエンジニア。オペレーティングシステム(Windows、Linuxなど)やクラウドサービス(AWS、Azureなど)に詳しい。
データベースエンジニア: データベースの設計、開発、管理に携わるエンジニア。データベース管理システム(MySQL、PostgreSQL、Oracleなど)やデータウェアハウス、データのバックアップ、復旧に精通している。
セキュリティエンジニア: インフラストラクチャのセキュリティを確保するために、脆弱性の評価、侵入検知、脅威対策、セキュリティポリシーの実装などを行うエンジニア。セキュリティ技術や規制に詳しい。
クラウドエンジニア: クラウドプラットフォーム上でのインフラストラクチャの設計、展開、管理を行うエンジニア。AWS、Azure、Google Cloud Platformなどのクラウドサービスに精通している。
デヴオプスエンジニア: 開発と運用のプロセスを統合し、自動化や効率化を実現するエンジニア。コンテナ技術(Docker、Kubernetesなど)、CI/CDパイプライン、監視ツールに詳しい。
これらは一般的なITインフラエンジニアの分野ですが、それぞれの分野にはさらに専門化した役割やスキルが存在します。